留学のきっかけ
私が高校留学を決意したきっかけは、一つだけではありません。その中での大きな理由は、中学二年生の頃、仲の良かった友達二人がそれぞれシンガポールとスイスへ留学することになったことでした。その変化は自分でも気づかないうちに私の心を動かしていました。もともと海外旅行が好きで、近所には英語を話す方も多く、英語を話してみたいという気持ちは日々大きくなっていきました。
そんな中、カナダ大使館で留学フェアがあると知り、友達と足を運んだことが大きな転機となりました。ブースを回っていろいろな話を聞いていると、なんと当時通っていた学校の先輩にも出会い、話が弾むうちに「高校留学」という選択肢が現実味を帯びてきました。のちに知ったのですが、この時すでに、StartPoint Canadaのスコットさんにも会っていたようで、そのご縁を思うと今でも不思議で心が温かくなります。
とはいえ、その頃の私はまだ中学三年生。深く調べたわけでもなく、“留学” という響きに胸を躍らせていただけでした。そこへコロナが深刻化し、私の中で留学という道は急に遠く感じられました。先が見えない不安の中、親からも「なぜ大学の交換留学ではだめなのか」と何度も問われ、説得するのも簡単ではありませんでした。
成績も部活も中途半端で、何事も「やれと言われたらやる」タイプだった私が、人生で初めて自分の意志で動き出したのが、高校留学を目指し始めたあの時でした。
留学1年目の10年生では、ケベック州の私立ボーディングスクールに通いました。(このときはまだStartPoint Canadaのスコットさんと基子さんにはお世話になっていませんでした。)
日本に帰るたび「楽しい?」と聞かれましたが、私の答えはいつも同じでした。「楽しいのは2割くらいで、大変なのが8割です。」
キラキラした海外生活を想像していた私は、現実とのギャップに苦しみました。授業についていけないことや、心から話せる友達がなかなかできないこと。悩みすぎて、自分を責めてしまう日もたくさんありました。振り返れば、あの一年は本当に長く、そしてしんどい時間でした。
しかし、その一年が終わる頃、私は将来の選択肢を考え、思い切って転校を決意しました。その学校探しの中で、色々な方に繋いでいただき、紹介していただいて出会ったのが、StartPoint Canadaのスコットさんと基子さんでした。
LCSでの生活と学び
お二人のサポートのもと、結果的に私が進んだ転校先は、オンタリオ州のLakefield College Schoolでした。LCSを一言で表すなら「アウトドア」。11年生では outdoor education を履修し、カヌーやキャンプなど、日本ではなかなか体験できない大自然の中で学びました。郊外に位置するキャンパスは、四季が鮮やかで、秋の紅葉はとても綺麗でした。
学問面では提供科目が多く、APを含め豊富な選択肢があり、大学進学を見据えたときに可能性が一気に広がりました。
寮生活もとても特徴的で、複数の女子寮・男子寮にはそれぞれ head of house がいて、まるで大きな家族のような環境でした。特に寮長は、私が抱えていた不安や葛藤をいつも優しく包み込んでくれるような存在でした。誕生日にはリクエストに合わせてケーキや寿司まで作ってくれて、その優しさ、心遣いがどれほど心強かったか、今でも忘れられません。
少し話は変わりますが、転校で11年生の開始前の夏休みには、入学準備として、学校に慣れるためと英語力の強化を目的とした Lakefield College School のサマーキャンプにも参加しました。スマホなしで五泊のキャンプ。体力的にも精神的にも挑戦の連続でしたが、人生で一度しかできないような特別な経験だったと思います。
そのサマーキャンプに参加するために、日本からカナダに到着した日、空港で迎えに来てくれたスコットさんの顔を見た瞬間、本当にホッとしました。
10年生の時とは違い、「カナダで頼れる大人がいる」ことがこんなにも安心をくれるのかと、胸が温かくなったのを覚えています。
スコットさんと基子さんと出会ってから、私の中で “留学エージェント” という存在のイメージは完全に変わりました。お二人は私にとって、ただのサポートではなく、カナダの第二の家族でした。
週末に家に泊めてくれたり、美味しい日本食を振る舞ってくれたり、時にはカフェや日本スーパーにも連れて行ってくれたり。気を張って頑張り続ける留学生活の中で、お二人のお家はまるで実家のようにくつろげる場所でした。
カナダに戻るたび「おかえり」と言ってくれ、空港で渡してくれるおにぎりは、母の味と同じくらい温かく、忘れられない思い出です。
私が高校留学を最後までやりきれたのは、間違いなくお二人の存在があったからです。
留学が教えてくれたこと
高校留学で学んだことは数えきれないほどあります。
中でも特に大きいのは次の3つです。
1. 自分から行動すること
英語も友達もチャンスも、待っているだけでは手に入らない。日本にいたときはシャイだった私が、挑戦するしかない環境に身を置くことによって、大きく変わることができました。
2. 人と比べないこと
留学は一人ひとりjourney が違います。他人と比べても意味はない。これは留学生活の中で痛いほど実感しました。自分の中でゴールを決めて、昨日の自分と比べてどれほど成長したのかが一番大切だということに気が付かされました。
3. 怖くても挑戦すること
代表役に挑戦する、勇気を出して友達を誘う…。やらない後悔より、やって後悔するほうがずっといいし、挑戦して後悔することのほうが少ない。どんなチャレンジも必ず何か学びが得られます。
振り返ってみると、正直、高校留学は楽しいことばかりではありませんでした。 何度も悩み、泣き、立ち止まりながらも、それでも前に進み続けた日々。 そのすべてが、今の私をつくった、かけがえのない経験です。 そして今、あのとき勇気を出して「行きたい」と言った中学三年生の自分を、心から誇りに思っています。
高校留学は、これから先も私の人生を支える糧となり、迷ったときには前に進む勇気と自信を与えてくれる、 そんな大切な経験だったと、今は胸を張って言えます。



