Nanamiちゃんの保護者様
お子様の参加プログラム: 「シティー語学キャンプ」下見ツアー
娘が秋から1年留学したいということで、下見のためにトロントに降り立ったのは、今年の2月の終わりでした。長いフライトと税関での予期していなかった質問攻めに疲れてゲートをでると、そこにはお二人の優しく明るい笑顔が!もとこさんは、にっこりとカナダ名物(?)Tim Hortonsのドーナッツ(しかもオリンピック限定版のメープルリーフトッピング付き!)を手渡してくださいました。ほっとした瞬間でした。
ミュージカルをしている娘は、立てる舞台を一つでも増やしたい、英語を話せればチャンスが増えるのではないか、ということで留学を決意したこともあって、留学中にもダンススクールに通えること、というのが条件でした。それで、お二人は、トロントでさまざまなジャンル、レベルのダンススクールを探して下さり、アポイントをとって私たちを連れて行ってくださいました。トロントで生まれ育ったスコットさんは、土地勘も、人脈もおありで、実際に通っている方からの情報も入手しておられました。おかげで娘も、通いたいと思えるダンススクールを見つけることができました。
サマーキャンプをご紹介いただいたのは、娘の英語レベルを照らして、秋からの1年留学で学校生活がスムーズに始められるように、とのお心遣いでした。自分の英語力のなさを思い知らされて少しへこんでいた娘ですが、実際にサマーキャンプが行われる大学に立って目が輝きました。広くて静かなキャンパス、古いけれど趣のある校舎。まるで映画のようです。ぜひここで勉強したい。娘の心は決まったようでした。
もとこさんとスコットさんが案内して下さったトロントの街は、いくつかの国を旅したことのある私にとっても、とても新鮮でした。世界中の国の人たちと料理にあふれ、一つの角を曲がると次の国に迷い込んだような、不思議な感覚がありました。当然英語も一つではありません。正しい英語を話せなくても、みんな自信を持って、いきいきと暮らしています。お二人は、そんな人々の生活も私たちに見せてくださりました。
トロント下見滞在中にお二人には何から何まで本当にお世話になり、お礼の言葉もありません。移動手段のチェックのために一緒に地下鉄に乗って下さったり、郊外の町に出かける私たちに汽車の中で食べてくださいと、手作りのおにぎりを持たせてくださったりと、細やかな心遣いにも感激しました。
そして私が何より感謝していることは、親の私だけでなく、娘の気持ちをとても大切にしてくださることです。娘は舞台以外では、とても内気で、自分の思いを口にすることが苦手ですし、決断力に欠けるところがあります。一度心を決めると頑張れるのですが、スロースターターで、動き出すまで時間がかかります。そんな娘を尊重して、たくさんの選択肢を用意し、決して焦らすことなく温かい言葉をかけ続け、粘り強くつきあってくださいました。そのことが娘の背中をもうひとつ、押してくれたことは間違いありません。なかなか心を開かない娘も、もうすっかりお二人を信頼して、まるで親戚のお兄さん、お姉さんのように思っています。
7月から11カ月、またお世話になりますが、お二人がカナダにいてくださる限り、私たちは何の心配もせず、娘を送り出すことができます。どうぞよろしくお願いします。